2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『ラムネ』『存在論抜きの倫理』

『ラムネ』第5話で,次のようなやり取りがあった。 「新しい星座,発見」 「どこどこ?」 「あの星とあの星をこう結ぶと,名づけてカツカレー座!」 新しい星座というのは,発見しうるものなのだろうか? ある星座,例えば天秤座や,南十字星や,ここでいう…

『ガンダム』

テレビ番組版を通して観たのは,初めて。で,いろいろ思ったこと。 ブライト艦長,あんたがそんなに弱気だから,ミライさんがふらふらするんだよ。何,いい人気取ってんだよ! アムロ,「僕の好きなフラウ・ボウ」って意味分からんよ。お前は,もう見限られ…

神道

たしか,司馬遼太郎が,「神社の所在地は,かならず清々しく気持ちがよい。神道の基本は『気持ちがよい』ということにある」というようなことを書いていた。 ある現代の神道家が,「神道は体系だった教義を持たないが,それぞれの神社に受け継がれる祭祀と縁…

『ガンダム』

初代『ガンダム』がペイパービュー配信になったので,観てる。メカの作画が妙にフニャフニャしていて,真っ白いガンダムのふくろはぎが艶かしくて困る。そういう邪念と戦いつつも,僕はマチルダさん一筋です。「モルモットはおいや? ブライト少尉?」

『事実/価値二分法の崩壊』

事実/価値二分法の崩壊 (叢書・ウニベルシタス)作者: ヒラリーパトナム,Hilary Putnam,藤田晋吾,中村正利出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2006/07メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (20件) を見るこの本でパトナムは,「倫理的価…

 『ストラトス・フォー』シリーズ・『ロケット・ガール』

『ストラトス・フォー』シリーズは,いろいろ面白いSF的ガジェットが詰め込まれていて,楽しい。でも,せっかくのガジェットも,じゃっかん消化不足。 『ロケット・ガール』(5話まで)は,ヒロインである女子高生の体型の小ささ・軽さに目をつけた宇宙開発事…

賢いことは道徳か?

儒教では,徳として,四徳「仁義礼智」や五常「仁義礼智信」を挙げる。儒教のいう徳とは,道徳的に善い人格の性質ということだろう。さて,その道徳的に善い人格の性質として,「智」が挙げられていることが興味深い。つまり,「賢いことは道徳的に善いこと…

『ゼーガペイン』

サンライズのロボットアニメ。(たぶん)毎回ロボット戦闘シーンが出る,主人公は「熱血野郎」である,複線は回収する,SFっぽいガジュット,理屈っぽさがある,意味の分からない心理描写で引っ張らないというわけで,「きちんとしたロボットアニメ」というの…

『地獄少女』『地獄少女 二籠』

基本的に26+26話の単発エピソードのシリーズ。 和風でかつ華美な美術演出が,良い。バンダイチャンネルの解説には「時に不条理なラストとなるエピソードも多く、見終わった後は不思議な余韻に浸ることができる」とあるが*1,むしろ,いくらか不条理な結末に…

刑事責任年齢と選挙権を有する年齢

刑事責任年齢と選挙権を有する年齢(憲法上の「成年者」)が一致していないっていうのは,僕は直感的にものすごく変なこと,肯定するなら何か強い正当化理由を要することだと感じる。 「刑事上の責任能力の問題と,政治的な判断能力の問題は別だ」といえば,確…

法解釈学と科学

「法科大学院勉強日記 法解釈学が嫌い 」を読んで,自分と同じような人がいるもんだと思った。とりあえず,「法解釈学が科学的ではない」ということに関して,現時点で考えていること。 法解釈学が科学であるかは,「科学」の定義による。しかし,いずれにせ…

全体主義

「日記: 2007.6.13」を読んで,いくつか脈絡なく思ったことをメモ。 どうして,全体主義者は,自分が全体主義者だということに気づかないんだろう? まぁ,不思議でもなんでもなく,内省と知的誠実さが足りないだけなんだろうけど。 全体主義者であるかどう…

DV殺人に無期懲役判決

徳島地裁からDV防止法に基づく保護命令を受け,妻と三人の子どもへの接近を禁止されていた夫(被告人)が,命令に違反して妻に接触し,殺害したとして殺人,DV防止法*1違反の罪に問われた事件で,被告人に無期懲役の判決が下された。この判決自体について異論…

論理性と用語の誤解

ある分野の入門者や初学者がその分野の問題について,おかしなことを筋の通らない理由付けで主張しだしたとき,(a)彼/彼女が非論理的な推論をしているのか,それとも(b)何か基本的な語句の定義や使い方・外延や内包・ニュアンスや他の用語との使い分けについ…

『神魂合体ゴーダンナー!!』『神魂合体ゴーダンナー!! SECOND SEASON』

新婚の主人公ゴウが乗り込むロボットは「ゴーダンナー」で,タイトルからして「シンコンガッタイ・ゴーダンナー」という,もう萌えなんだか何なんだかさえ分からないハッチャケ感のあるスーパーロボット・アニメ。ストーリーは,かなり面白かった。たぶん,…

政策的問題の合理的・公共的議論の可能性

政策的問題の判断・解決には,多くの場合にある程度の価値判断が入らざるをえないし*1,そこでいう「価値判断」はたいてい道徳的価値判断の側面を持っている。だから,僕は最近,政策的問題について合理的に議論・判断する可能性を擁護するためには,道徳的…

ある日,マクドナルドで

メシを食べてた。斜め前の席に大学生くらいのカップルがいて,女のほうは80点,男のほうは65点くらいのルックス(当社測定)。で,女が何か言って(これは聞こえなかった/聞いてなかった),男が笑いながら何かを言い返していた。「お前,バカだなー。そりゃ,ア…

自然法論と道徳実在論

自然法論と道徳実在論の違いが,今ひとつ分からない。

「アメリカのやりかた」

米国の立法(議会)・司法(裁判所)の両方にまたがり,明文化されたルールと明文化はされていない慣習の両方にまたがって現れている重要な原理として,「どのような人であれ,どのような意見であれ,自分の意見を主張することは許されなければならない」という…

『言語哲学』

言語哲学―入門から中級まで作者: W.G.ライカン,William G. Lycan,荒磯敏文,鈴木生郎,川口由起子,峯島宏次出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2005/12/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 34回この商品を含むブログ (56件) を見る いわゆる分析哲学のうち…

『道徳の哲学者たち』

道徳の哲学者たち―倫理学入門作者: リチャードノーマン,Richard Norman,塚崎智,樫則章,石崎嘉彦出版社/メーカー: ナカニシヤ出版発売日: 2001/06メディア: 単行本 クリック: 11回この商品を含むブログ (9件) を見る イギリスの倫理学者が書いた倫理学の教科…

『交響詩篇エウレカセブン』

かなり面白かった。やたらトンガったセンスをウリにしているような先入観があり,そういうのは疲れるので敬遠していたが,観てみると意外とアニメ的記号と調和していて安心して見れた。むしろ,ロボットの空中戦は『マクロス』の板野サーカス風,敵役のヒロ…

『月刊ホビージャパン』7月号

『機甲創世記モスピーダ』の,バイク可変パワードスーツ「モスピーダ」*1のアクションフィギアが出るらしい。それは欲しいぞ!あと,地球帝国宇宙軍バスターマシン7号が欲しい。うむ,宅配便に商品名が書いてあっても安心だ。 *1:文章で書くとまったく想像つ…

日記を再開する

した。

存在しないものへの志向性と民法理論

「存在しないものへの志向性はありえない」というテーゼが,西洋哲学のなかで,いろいろな形で変奏されて現れてきているように思う。そしてまた,民法570条に関する「特定物ドグマ」も,この伝統 -おそらくはいくらか擁護可能であり,西洋哲学・思想において…

意味の指示説と刑法理論

意味の指示説の困難と,刑法の「具体的客体の錯誤」の議論における具体的符合説の困難には関係があるように思われる。

論理的であることの貧困

例えば,次の図を見てほしい。円が三つある。繰り返す,「円が三つある」。この「円が三つある」という文は,正しい。しかし,これは論理的な正しさではない。そして,論理的な正しさではないような,一体どんなような正しさであるのか,哲学的に,形而上学…

操作ミスで…

長々と書いた3エントリが消えた。面倒なので,要点だけ書き直す。