書籍

『一冊で知る虐殺』

1冊で知る 虐殺 (「1冊で知る」シリーズ)作者: ジェーン・スプリンガー,築地誠子出版社/メーカー: 原書房発売日: 2010/02/24メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 19回この商品を含むブログ (7件) を見るジェノサイトのいろいろな問題を解説…

ポルノ反対論・擁護論

ポルノ反対論、擁護論について勉強してみようと、書籍をいくつか読んだ。 ポルノ反対論・規制論 ポルノグラフィ 「平等権」と「表現の自由」の間で - 反ポルノ運動で影響力がある法学者キャサリン・マッキノンの著作。(1)製作過程での性暴力、(2)性暴力の誘…

『自由と行為の哲学』

自由と行為の哲学 (現代哲学への招待Anthology)作者: P.F.ストローソン,ピーター・ヴァンインワーゲン,ドナルドデイヴィドソン,マイケルブラットマン,G.E.M.アンスコム,ハリー・G.フランクファート,門脇俊介,野矢茂樹,P.F. Strawson,G.E.M. Anscombe,Harry G…

『神は悪の問題に答えられるか―神義論をめぐる五つの答え』

神は悪の問題に答えられるか―神義論をめぐる五つの答え作者: スティーブン・T.デイヴィス,Stephen T. Davis,本多峰子出版社/メーカー: 教文舘発売日: 2002/07メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 33回この商品を含むブログ (2件) を見る五人のキリスト教信…

『現代唯名論の構築』

10月20日のエントリ「『現代唯名論の構築』」の一部書き直し。 数学的な語りはどこに? 中山康雄『現代唯名論の構築』で疑問に思ったことのひとつが、応用が見出されていないような数学分野の理論はどうなるのだろう? ということだ*1。例えば、直感的には奇…

『心・身体・世界』

ヒラリー・パトナム『心・身体・世界』*1を再読した。パトナムが第二部で主張していることは、ひどくおおざっぱに言えば、身体なき精神(霊魂)という概念は理解できないので、精神なき身体という概念も理解できない、ということだろう。もちろん、前者から…

『現代唯名論の構築』

中山康雄『現代唯名論の構築』*1を読んだ。正直なところ、あまり期待していなかった*2。しかし、実際に読んでみると、すばらしく面白かった。すらすら読めるし。これはいい。じつにいい。ただ、とはいえ、いくつも疑問はある。 時間的切片は線形順序をなすか…

『統治と功利』

安藤馨『統治と功利』を読み終わった。難しかったが、面白かった。しかし、著者の構想する統治功利主義には、一つ致命的な問題があるように思う。著者は、自然主義的な価値実在論をとり、時点主義をとる。つまり、「現実のある瞬間の快楽の総量が、またそれ…

『統治と功利』

安藤馨『統治と功利』を読んでいる。倫理学はエキサイティングだなぁ。SEX, DRUGS and ETHICS !

ドーキンス『神は妄想である』

僕は、ある種の唯物論に傾いているから、「神は存在しない」ということは同意できる。また、有神論者でなくとも、道徳的でありえることに同意する。しかし、ドーキンス自身も先回りして書いているが、「なぜ、そこまで執拗に宗教を攻撃するのか?」というこ…

『キリスト教神学入門』

キリスト教神学入門作者: アリスター・E.マクグラス,Alister E. McGrath,神代真砂実出版社/メーカー: 教文館発売日: 2002/02メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 36回この商品を含むブログ (16件) を見る知らないことがいっぱいで、理解するのに一苦労。 長…

『心の哲学』

現実の「物理的な」世界は,三人称の存在論を伴う実在(たとえば木やマッシュルーム)と一人称の存在論を伴う実在(たとえば痛みや色の経験)をともに含んでいると認めていただきたい。 ジョン・R・サール『マインド―心の哲学』162項 実に衝撃的な言い回し。これ…

『ゼーガペイン』『心の哲学』

『ゼーガペイン』では,人間の意識が量子論の不確定性と結び付けられていた。いわく,AIは量子論的不確定性を持っていないから人間と同じではない,イェル=シズノは量子論的不確定性を持つから人間と同じ精神をもっている,と*1。これは,人間の心*2が存在な…

『ラムネ』『存在論抜きの倫理』

『ラムネ』第5話で,次のようなやり取りがあった。 「新しい星座,発見」 「どこどこ?」 「あの星とあの星をこう結ぶと,名づけてカツカレー座!」 新しい星座というのは,発見しうるものなのだろうか? ある星座,例えば天秤座や,南十字星や,ここでいう…

『事実/価値二分法の崩壊』

事実/価値二分法の崩壊 (叢書・ウニベルシタス)作者: ヒラリーパトナム,Hilary Putnam,藤田晋吾,中村正利出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2006/07メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (20件) を見るこの本でパトナムは,「倫理的価…

『言語哲学』

言語哲学―入門から中級まで作者: W.G.ライカン,William G. Lycan,荒磯敏文,鈴木生郎,川口由起子,峯島宏次出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2005/12/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 34回この商品を含むブログ (56件) を見る いわゆる分析哲学のうち…

『道徳の哲学者たち』

道徳の哲学者たち―倫理学入門作者: リチャードノーマン,Richard Norman,塚崎智,樫則章,石崎嘉彦出版社/メーカー: ナカニシヤ出版発売日: 2001/06メディア: 単行本 クリック: 11回この商品を含むブログ (9件) を見る イギリスの倫理学者が書いた倫理学の教科…