法解釈学と科学

法科大学院勉強日記 法解釈学が嫌い 」を読んで,自分と同じような人がいるもんだと思った。とりあえず,「法解釈学が科学的ではない」ということに関して,現時点で考えていること。

  1. 法解釈学が科学であるかは,「科学」の定義による。しかし,いずれにせよ,法解釈学は法解釈学なのであって,それが科学であるかどうかはどうでもよい,と考えておくのが精神衛生上良さそう。
  2. 裁判所や法曹や市民の法実践がまずあって,それを理解しやすくしているのが「法学」。これが科学であろうとなかろうと,僕たちが法に支えられた生活を維持・発展させていくためには必要なこと。
  3. 価値判断については,個人の価値感情が色濃く反映されるが,それでもある程度の「理性的な説得」は可能だと思う*1

*1:価値判断について「理性的な説得」をする技術は,米国で応用倫理学的な論争をしている倫理学者がすげーうまいし,誠実だと思う。