論理性と用語の誤解

ある分野の入門者や初学者がその分野の問題について,おかしなことを筋の通らない理由付けで主張しだしたとき,(a)彼/彼女が非論理的な推論をしているのか,それとも(b)何か基本的な語句の定義や使い方・外延や内包・ニュアンスや他の用語との使い分けについて誤解しているのかは,必ずしも容易には分からない。

そして,分野や文脈によっては,ある人の主張が非論理的であることと,その主張が用語の誤解に基づいていることは,実際上区別が難しいばかりでなく,本質的に区別が存在しない場合もあるだろう。

こういうことをぼんやり考えているが,「翻訳の不確定性」に関係して,あるいはデュエム-クワイン・テーゼに関係して,もう少ししっかりしたことがいえそうな気がする。しかし,そうすると,今度は今私が漠然と考えていることより強すぎる主張になりそうな…