2009-10-20から1日間の記事一覧

志向性

言語における指示、つまり、ある発話のある単語が何かを指示するということは、言語の使用の一種なのであって、他のさまざまな言語によるコミュニケーション、命令、懇願、求愛、挑発、侮辱と同じように失敗したり、成功したりする、という考え方は理解でき…

美的性質について・芸術の進歩について

アニメやマンガが大好きで、クラシック音楽やバレエや絵画のような「正統な」アートにあまり興味のない僕が「美」について語るなんてかなり抵抗があるんだが、二つのメモ。まず、僕はいまのところ「美」そのものはともかく、美的性質、つまり、かわいいとか…

精神の物理現象への還元可能性

何を言いたいのか分からないけど、そのまま。中山『現代唯名論の構築』も、パトナム『心・身体・世界』も、精神(心)の物理学の言語への還元可能性を、あっさりと必要のないものだと退ける。僕はジェグウォン・キムの著作をちゃんと読んでいないので公正で…

『心・身体・世界』

ヒラリー・パトナム『心・身体・世界』*1を再読した。パトナムが第二部で主張していることは、ひどくおおざっぱに言えば、身体なき精神(霊魂)という概念は理解できないので、精神なき身体という概念も理解できない、ということだろう。もちろん、前者から…

『現代唯名論の構築』

中山康雄『現代唯名論の構築』*1を読んだ。正直なところ、あまり期待していなかった*2。しかし、実際に読んでみると、すばらしく面白かった。すらすら読めるし。これはいい。じつにいい。ただ、とはいえ、いくつも疑問はある。 時間的切片は線形順序をなすか…