士郎正宗

士郎正宗は、業の深い人だな、と思う。

彼は、人間とAIはどう違うのかと問いを立て、人間には魂(ゴースト)があるからAIとは違うという考えに魅力を感じつつ、というかそれが彼の実感なのだろうが、しかしそれは科学的ではないという考えも持っており、葛藤しつつ、結局は違いはないという結論に傾く。

彼は、人工のユートピアは可能かと問いを立て、そのようなものは奇怪であるという実感を持ちつつ、しかし不可能である理由を見出すことができず、葛藤しつつ、結局は肯定的な立場にいきつく。

いっそ、富野監督みたいに『ムー』的な科学観に行き着けば、楽なのに。