『屍姫 赫』『Fate/stay night』その他

  • 屍姫 赫』 - 第10話まで観た。1話で気になった主役の棒読みは、数話の間に改善。第8話のミナイの最後の言葉は不可解だけど、不可解だけに謎を残し、味がある。
  • Fate/stay night』 - 最終話まで鑑賞。敵役達の毒気とケレン味はなかなか良い。あと、端役として登場した人たちが、伏線として回収されていく手並みはなかなかうまい。でも、『JoJo』や『蒼天航路』の敵役達のケレン味には及ばない、という感じ。あと、一つの街の存亡・危機をかけて、ご町内に世界中から超人が集まってバトルするっていうのは、最近のスタンダードなの?

今年はそれほどアニメ観ていないけど、観た中でいちばん面白かったアニメは、『コードギアス』かな。何転もしていく展開の速さ、そうでありながらロボット、ラブコメ、超人バトル、トリックバトル、学園ものの要素をほとんど最後までミックスしたまま維持した脚本はすごいと思う。でも、政争の面では、なんでそういう帰結になるんだ、という疑問はいくつか残った。

アニメに限らず、フィクションにおける政治っていうのは、基本的に難しいだろう。フィクションにおける政治でなるほどと思えるのは、あらかじめ複数の党派の対立構造が設定されているか、抽象的に導入されて、その複数の党派の闘争によって決着が付くタイプのもの。それでも、なぜそういった党派およびその対立構造ができたのか、っていうのはよく考えると矛盾があったり、非合理であったりする。

現実の歴史についてもそうかもしれない。皇道派と統制派の対立を所与のものとして前提すれば大正期の軍部の動きが分かるけど、なぜそういった対立構造があって、あそこまで先鋭化したのかは、僕にはよく分からない。