霊感

僕がキリスト教徒に尋ねてみたいことがある。新約聖書が聖霊によって書かれたことを認めるとしても、クルアーン(コーラン)が聖霊によって書かれたことは、どうやって否定できるか？

新約聖書はたしかにイエスについて書かれたものだが、新約聖書はイエスによって書かれたものではない。ただの人間が、聖霊に導かれて書いた物にすぎない。キリスト教徒は、これを否定しないだろう。

では、ムハンマド(マホメット)が聖霊に導かれてクルアーンに書かれたことをしゃべったこと、ないしはクルアーンを書いた人が聖霊に導かれていたことは、どうやって否定できるのだろうか*1。

もっとも、キリスト教徒(とくにカソリック)は、「一つの教会」という教理を使うことで、この議論を論駁することができるかもしれない。この教理には聖書的根拠があり、聖書が霊感によって書かれたことをここでは前提しているので、十分な根拠となりえる可能性がある。

あるいはもっと直接的に、新約聖書とクルアーンの内容の相違点を挙げることができるかもしれない。

*1:これはイスラム教自身の用語法に基づいているものではないが。